被災した教職員を支援 学校に居住スペース設置

能登半島地震で被災し、学校の校舎などで寝泊まりしながら対応している教職員たちを支援しようと、被災地の小中学校にプライバシーが確保された居住スペースが設けられ入居が始まりました。

能登地方の学校では、自宅が被害にあったり道路の寸断により通勤が困難になったりして、避難所から通う教職員や学校の校舎で寝泊まりしながら勤務を続ける教職員もいて、環境整備が課題となっています。
こうした状況を受け、石川県教育委員会と協定を結ぶ都内のNPO法人がPTA連合会や企業の協力のもと珠洲市、輪島市、能登町の小中学校の教職員を対象に3つの小中学校の校舎内に居住スペースを設ける取り組みを始めました。
このうち珠洲市の緑丘中学校では30日から入居が始まり、利用する教員らがNPO法人のスタッフとともに家具を運び入れていました。
校舎の空き教室を利用した居住スペースには個室と共有エリアが設けられ、木製の板で仕切られた個室は施錠もでき、プライバシーが確保されていて、共有エリアには冷蔵庫や調理場所、ソファーなどが配置されています。
30日に入居した輪島中学校の南豪史教諭は珠洲市に自宅がありますが避難指示が出ているため、2か月余り職員室で寝泊まりしながら勤務を続けてきました。
南さんは「寝泊まりしている職員室では途中で目が覚めてしまうこともありましたが、ここではリラックスして生活できると思います。しっかり回復してその分、子どもたちのために頑張りたいと思っています」と話していました。
NPO法人「カタリバ」の今村久美代表理事は「自身もストレスを抱える中で子どもたちの笑顔を支えるのは大変だと思いますが、この場所で気持ちをリセットすることで心を穏やかにして働いてもらえたら」と話していました。
県教育委員会によりますと3つの学校であわせて23の個室が設けられ、まずは希望があった小中学校の教職員15人が入居する予定だということです。
石川県教育委員会の金子俊一教育次長は「現状、希望した人は全員入居できており、まだ少し余裕があるのでこれから希望する人がいれば対応していきたい。教員が元気に子どもたちの前に立って指導にあたることが奥能登の復興にもつながると考えている」と話していました。