漁網リサイクル作業で2次避難の漁師を支援

能登半島地震で被災し、2次避難している漁師たちに仕事を提供しようと、使われなくなった漁網のリサイクルに取り組む企業が漁師を雇用する作業所を金沢市内に設けました。

作業所を設置したのは千葉県に拠点がある企業で、輪島市から金沢市内に避難している底引き網漁の漁師20人が雇われています。
作業所では、各地の巻き網漁で使われていたナイロン製の網を裁断する工程が行われていて、1人が大きな網を広げ、もう1人がナイフを使って手際よく切り裂いていました。
裁断された網は台湾の企業に送られ、特殊な機械でナイロンの素材に戻し、服やバッグなどにリサイクルされます。
作業所は週に4日開かれ、漁師たちにそれぞれの都合にあわせて作業してもらい、作業時間に応じて賃金を支払っているということです。
金沢市内のアパートに高校生の孫と避難しているという65歳の漁師は「これまで海の仕事しか知らなかったのでこうした支援はありがたいです。早く漁港が復旧して沖に出たいです」と話していました。
作業所を設置した企業の関幸太郎社長は「漁師のみなさんは、漁網というなじみのあるものを扱う仕事であれば、働きやすいのではないかと思いました。漁が再開できるまで支援を続けたいです」と話していました。