珠洲市の飲食店が協力 避難所で無料の弁当配る

能登半島地震で大きな被害を受けた石川県珠洲市内にある6つの飲食店が協力し、避難所で生活している人たちに無料で手作りの弁当を配る取り組みを始めました。
16日までは試験的に1日500食、17日以降は1日1000食に増やすことにしています。

弁当を作っているのは、珠洲市内にある地元の6つの飲食店の店主などで珠洲市と協力しながら、国の制度を活用して14日から無料で手作りの弁当を配る取り組みを始めました。
弁当作りは市の施設の調理室で行われ、飲食店の店主らが地域の復興につなげようと、地元産のコメや漬物などを使い、栄養バランスを考えながら、弁当の献立を考えています。
新たな雇用を生み出す狙いもあり地震で仕事を失った人を雇い、調理や弁当を詰める作業、配達なども担ってもらっています。
取り組みを始めた、市内で古民家レストランを経営する坂本信子さんは「地震で仕事をなくしたレストラン仲間も多く、その人たちに珠洲を離れてほしくない。そのためには仕事が必要だ。地震でいろんなものがなくなったけど、残っている珠洲の大切なもので何かできないかと思った。食べ物は人を笑顔にするし、和ませてくれる。珠洲市の人たちに健康的なものを届けたい」と話していました。
弁当を受け取った宝立小中学校に避難している30代の女性は「おコメが違うと思った。珠洲の味ですね。普段、家で作っていた味に近いです。作っている人も被災者なのでできるなら手伝いにいきたい」と話していました。
弁当は16日までは試験的に1日500食、17日以降は1日1000食に増やすことにしています。
また珠洲市によりますと、3月下旬からは地元の弁当業者も1日1500食を作る計画で、あわせて2500食が避難所で生活している人たちに無料で届けられる予定です。