輪島市の障害者施設 受け入れを再開

能登半島地震の影響で利用者の受け入れを止めていた石川県輪島市の障害者施設で、11日から受け入れが再開されました。

輪島市の中心部にある障害者施設の「一互一笑」は、障害のある大人や子どもおよそ60人が通所で利用していますが、能登半島地震で断水や職員が被災した影響で、受け入れを止めていました。
地震から2か月がすぎ、断水が解消し、職員の態勢を確保できたとして、11日から受け入れを再開し、さっそく午前中は6人が訪れました。
このうち就労を希望している3人は、輪島市から依頼を受けて市役所に出向き、トイレの洗面台を磨いたり、電球のホコリを取り除いたりしていました。
利用者の29歳の男性は「みんなに会えるのを楽しみにしていました。久しぶりに仕事ができてうれしかったです」と話していました。
施設によりますと、受け入れ停止中は利用者から生活のリズムが崩れてしまったとか、居場所を失い孤独だったといった声が寄せられたということです。
施設の管理者、藤沢美春さんは「久しぶりに元気な顔が見られてうれしかったです。『1人じゃないんだよ』といろいろな相談に乗って少しでも地震前の生活に戻れるよう支援したい」と話していました。
輪島市によりますと、市内に7つある障害者の通所施設で利用が再開されるのはこれで4か所目です。