原発事故の避難者がクッキーふるまう 七尾市

能登半島地震で大きな被害を受けた石川県七尾市の喫茶店に、東京電力福島第一原子力発電所の事故で福島県から福井県に避難した女性が訪れ、被災した人たちに手作りのクッキーをふるまって元気づけました。

七尾市の商業施設を訪れた柑本明里さんは、13年前の東日本大震災による東京電力福島第一原子力発電所の事故で、福島県から福井県鯖江市に避難しました。
たくさんの人たちに支えられてきた経験から、能登半島地震の被災した人たちの力になりたいとお菓子作りの腕を生かして福島県のNPO法人とともにクッキーを作り、喫茶店の客たちにふるまいました。
客の中には、家族がけがをした人もいて柑本さんが“元気を出してほしい”という思いを込めたクッキーを、時折、笑顔を見せながら味わっていました。
クッキーをもらった女性は「素朴な味でコーヒーに合います。同じ思いをした人の応援は元気が出ます」と話していました。
喫茶店の店主の窪丈雄さんは「被災地を心配して応援してくれる人がいることを伝えていきたいです」と話していました。
柑本さんは「食べてニコニコしてくれてうれしかったです。少しずつ元気になってほしいです」と話していました。
このクッキーは、今後、鯖江市のスーパーでも販売され、売り上げの一部を被災地に寄付することにしています。