輪島市の桜の名所の公園で造園業者が桜の若木を植樹

能登半島地震の被災地、石川県輪島市で桜の名所として親しまれている公園で、被災者に今後もきれいな花を見てもらいたいと、造園業者が桜の若木の植樹を行いました。

輪島市河井町の高台にある「一本松公園」は、ソメイヨシノ約900本が植えられている桜の名所として知られていて、幸い地震の被害は免れました。
公園では毎年この時期、倒れるおそれのある老木を伐採して、代わりに若木を数本植える作業が行われてきました。
造園業者の中には被災した人もいるため、作業の中止も検討されましたが、被災者に今後もきれいな桜を見てもらいたいと、ことしも作業が行われることになり、7日は、造園業者2人が若木2本の植樹を行いました。
植樹を行った2人のうち、酒谷剛彦さんは実家が全壊して、両親が金沢市に2次避難しているということです。
酒谷さんたちは、高さ4メートルほどに育った若木を重機で持ち上げたあと、あらかじめ掘ってあった穴に入れ、土をかぶせていました。
若木が花を咲かせるには3年ほどかかるということで、酒谷さんは「花が咲く頃には地震の前のような元どおりの生活ができるようになり、2次避難した人たちも帰ってきて、花見が楽しめるようになっていてほしい」と話していました。