珠洲市の書店 教科書販売へ営業再開に向け準備

能登半島地震で店舗が大きく被災した石川県珠洲市の書店では、4月の新学期を前に高校生に教科書を販売できるよう仮の店舗での営業再開に向け、準備を進めています。

珠洲市飯田町にある創業75年の「いろは書店」は高校生向けに教科書の販売を行ってきましたが、今回の地震で店舗の1階部分が潰れるなどして、営業ができなくなりました。
店主の八木久さんと息子の淳成さんは4月から新学期が始まるのを前に、店舗の近くにある元はタクシー会社の事務所だった空き店舗を借りて、3月21日の営業再開を目指しています。
7日は店の立て看板を修繕したり、ガレージに運び込まれた真新しい教科書を開封して並べるなどして準備を進めていました。
八木さんは「新年度がスタートするこの時期に書店がなければ、高校生の学校生活が成り立たないので、私たちに課せられた仕事は重いと思う。根気よく、少しずつ前に進めるよう頑張りたい」と話していました。
八木さんは当面、仮の店舗で営業を続け、来年の夏ごろには新たな店舗で営業できるよう準備を進めることにしています。