能登町で海産物の競りが再開 港町に活気 

能登半島地震で被害を受けた石川県能登町では3月から海産物の競りが再開され、港町ならではの活気が少しずつ戻ってきています。

能登町の宇出津港では、7日朝7時すぎから海産物の競りが行われ、威勢のいいかけ声が飛び交う中、水揚げされたばかりのぶりやさばが次々に競り落とされていきました。
この港では国内有数の水揚げ量を誇るぶりをはじめ、豊富な海の幸が競り場に並ぶのが通常の光景でしたが、県漁業協同組合によりますと、地震で製氷機などの設備が壊れたことなどから競りができない状態が続いたということです。
しかし地元の人たちから「再開してほしい」という要望があったほか設備の一部が復旧したこともあり、金沢市内から運んだ氷を利用するなどして3月1日から再開に踏み切りました。
競り場に並ぶ海産物は200キロ程度と地震の前の20分の1ほどですが、今後、徐々に取り扱う量を増やしていく予定です。
鮮魚店を営む60歳の男性は「ようやく競りが再開してありがたい。新鮮な魚をすぐに手に入れられるし、活気も戻ってきた」と話していました。
競りを運営する県漁協能都支所の空林政男参事は「地元からも強い要望があり、漁業の町としてなんとか競りを再開しないといけないと思っていた。ようやくスタートラインに立ったという段階だが、少しでも盛り上げていけるよう頑張りたい」と話していました。