珠洲市 市外に進学せず地元に残ることを選択した生徒は

珠洲市では多くの生徒が市外の高校への進学を希望する中、地元に残ることを選択した生徒もいます。
珠洲市上戸町の中学3年生、初鳥慶次さんもその1人です。
初鳥さんは地震のあとも家族と自宅で暮らしていますが、地元を離れた友人も多いということです。
以前は同じ中学に同学年の生徒が40人ほどいましたが、現在残っているのは9人で、このうち何人かは市外の高校に進学する予定だということです。
初鳥さんも一時、友人たちと一緒に金沢市の高校に進学することを考えましたが、家族で話し合った結果、地元に残ることを決断しました。
初鳥さんは「最初は金沢に行くべきではないかということも考えましたが、家族も地元に残ることを決めたし、なじみのある土地にいたい思いが強く、地元に残ろうと決めました」と話していました。
父親の初鳥進也さんは車で息子を試験会場の高校へ送り、「頑張れ」と力強く激励していました。
初鳥進也さんは「息子の友人たちも今では金沢に避難した人のほうが多いので、息子も金沢へ行かせた方がいいのではないかという迷いもありましたが、残ってくれるのは、うれしいと思う気持ちのほうが大きいです。何を言っても家族みんながそろっているほうが心強いですからね」と話していました。