断水から復旧 七尾市の公立能登総合病院で人工透析の治療再開

石川県七尾市の公立能登総合病院で、能登半島地震後に中止されていた人工透析の治療が、7日から再開されました。
人工透析の治療の再開は、地震後、断水が続く能登地方の6つの市と町にある公立病院では初めてです。

人工透析の治療には、血液中の老廃物の除去などのため、1人あたり500リットルもの水が必要で、地震後、断水が続く能登地方の6つの市と町にある公立病院は、いずれも人工透析の治療を中止していました。
地震前に100人あまりの患者に人工透析の治療をしていた七尾市の公立能登総合病院でも、地震後、患者が金沢市や加賀地方の病院に転院して治療を受けていましたが、断水から復旧したため、7日、治療を再開しました。
病院では、看護師やスタッフが医療機器などを手際よく準備して、患者の受け入れを進めていました。
公立能登総合病院人工透析部長の泉谷省晶医師は「多くの人の協力で復旧することができ、本当にありがたいの一言です。人工透析は患者にとって命をつなぐ治療なので、先延ばしにはできません。避難先などで治療を続けるのは、患者に大きなストレスのかかる状況だったので、解消できてよかったです」と話していました。