七尾市 ボランティアによる洗濯支援一部で始まる

広い範囲で断水が続く石川県七尾市では、ボランティアによる洗濯の支援が一部で始まっています。

28日の朝、50人あまりが避難している七尾市の中島小学校ではボランティアグループが20人分の衣類や毛布を回収し、車に積み込みました。
このグループは、金沢市や長野県などのクリーニング店の経営者などがメンバーで、1月20日から活動を始めたということです。
メンバーたちは回収した衣類などを石川県白山市の規模の大きなクリーニング店で洗濯し、28日の夜に避難所に届けました。
洗濯物を受け取った70代の女性は地震直後からこの避難所に身を寄せていますが、断水が続いているためこれまで1度も洗濯ができていなかったということです。
女性は「服も毛布もとてもきれいになってよかったです。また利用したいです」と話していました。
このグループの代表の中村祐一さんによりますと、洗濯ができない状況が続くことで衛生状態の悪化が懸念されるほか、服の保温機能の低下で体調の悪化につながるおそれもあるということで、断水が続く地域で洗濯できる環境を改善することは喫緊の課題だとしています。
また、この避難所の他にも輪島市や能登町などの避難所から支援の要望が来ているものの、チームの人数や避難所から洗濯する場所までの輸送手段に限りがあることから活動はいまのところ週末のみにとどまっているということです。
中村さんは「避難している人の中には水が出ないことでいまだに洗濯を諦めている人もいました。できるだけ日常に戻せるよう支援をしていければと思っています」と話していました。