輪島市の「自主避難所」でNGO医療チームが避難者の健康確認

能登半島地震では、多くの被災者が避難生活を続けています。
こうした中、石川県輪島市では、NGOの医療チームが「自主避難所」を訪れ、避難者の健康状態などを確認しました。

石川県では、現在も1万人あまりの被災者が避難生活を続けていますが、NHKが県に取材したところ、避難所の半数以上が、地域の人たちがみずから運営する「自主避難所」であることが分かっています。
こうした中、国際的に医療支援を行っているNGOに所属する医師や看護師など5人が、輪島市門前町にある自主避難所を訪れました。
医師と看護師ははじめに、避難所の責任者に対して、避難者の人数や、トイレなどの衛生環境について、確認をしました。
その後、避難中にインフルエンザにかかったという79歳の女性を診察し、脈や血圧を測ったり、体調や食欲があるかなどを聞いていました。
このNGOによりますと、門前町にある自主避難所を含む9か所の避難所をまわり、健康状態の把握に努めていますが、公的な支援などが届きにくい状況となる可能性もあるため、引き続き、注意が必要だとしています。
また、自宅で過ごす被災者への往診が進んでいないということで、対応を急ぐことにしています。
「ジャパンハート」の岡本渉大医師は「今のところ、避難者の健康状態は維持されているようだが、これからは精神的ケアも重要になると思う」と話していました。