輪島市の海岸は地盤が隆起で船出航できず 

石川県輪島市の海岸は、地震の影響で広く地盤が隆起し、港から船が出航することができなくなっていて、地元の漁師は「自分たちの力では修復できる状況ではなく絶望しています」と話しています。

輪島市門前町黒島町の海岸は、地震の影響で地盤が隆起し、広い範囲にわたって海底が露出しています。
海岸線は、海側に向かって200メートルほどずれていて、海底だった部分には死んだ魚やヒトデがそのまま残されていました。
このエリアにある黒島漁港では海水がほとんどなくなり、干上がってしまったため、船が出港することができない状態になっています。
漁師の高島長憲さん(80)は、これまで年間100日ほど漁に出て、ハマチやアジ、アワビなどを獲っていたということですが、しばらくの間、漁を再開することはできないと考えています。
自宅が被災し、今は近くの避難所に身を寄せているという高島さんは「地盤が隆起したと聞いて見に来ましたが、自分たちの力では修復できる状況ではなく絶望しています。もう自分が元気なうちには漁はできないだろうとあきらめています。ただ、漁業がなければ門前町の活気が失われてしまうのではと心配しています」と話していました。