輪島塗 青年会が被害状況を発信 再開向け義援金募集

生産再開に向けた取り組みも始まっています。
若手の職人などで作る輪島漆器青年会の会長を務める大工治彦さんの工房でも(36歳)漆を乾燥させる機械が壊れるなどしました。

輪島塗の生産再開が見通せない中、青年会では、1月6日からSNSを通して、深刻な被災状況を発信し、復興のための義援金の募集を始めました。
募集開始とともに、「1日も早く復興されることを願っています」など応援のメッセージが寄せられ、さっそく義援金を振り込んでくれた人もいたということです。
大工さんは「輪島塗を復興させるためには、職人たちがどうにか仕事に復帰できるようにしなければならず、自分たちでお金を集めないといけないと思い、見切り発車的に募集させてもらいました」と話していました。
青年会では、義援金の募集を続けるとともに、今後、被害を免れた作品を持ち寄って即売会を開き、売り上げを復興資金にあてる計画も考えています。
大工さんは「小さなまちにたくさんの職人が住むことで輪島塗が生産できます。もし少しの職人しか残らなければ、それはもう輪島塗とは言えません。輪島市全体で復興することがテーマだと思います。地震自体は不幸なことですが、ここまで輪島塗が注目されることは今までになかったので、なんとかチャンスに変えて復興につなげたい」と話していました。