「災害関連死」の疑い県内で14人

今回の能登半島地震では、石川県内で14人が避難生活で体調が悪化するなどして亡くなる「災害関連死」の疑いがあると発表されています。
珠洲市の病院は、ふだん服用していた薬が飲めず亡くなったとみられる人など、5人を「災害関連死」の疑いがあるとして、市に報告したということです。

今回の能登半島地震で、石川県は、地震や津波などから逃れて助かったものの、避難生活の中で命を落とす「災害関連死」の疑いのある人が、12日午後3時の時点で、珠洲市、輪島市、能登町であわせて14人いることを明らかにしています。
NHKが珠洲市内の病院に取材したところ、県の集計に入っているかどうかはわかりませんが、市に災害関連死の疑いがあるとして報告した人が5人いるということです。
その内訳です。
90代の女性は脳卒中で亡くなりました。
もともと脳の血管に病気があり血圧を下げる薬を服用していましたが、地震の後、避難所で生活していた際に薬が服用できなかったとみられ、ストレスも重なったとみられるということです。
呼吸器の持病で在宅診療を受けていた80代の男性は、地震から7日後に誤えん性肺炎で亡くなりました。
被災後にいつも食べていた流動食を摂取できず、誤えん性肺炎を発症したとみられるということです。
このほか、急性心筋梗塞で死亡した高齢の患者が2人いて、いずれもふだん服用している薬が飲めなかった可能性があるということです。