【輪島市】ヘリで孤立住民救助・厳しい高齢者施設・炊き出しも

輪島市です。
大沢町では1月1日の地震で道路が寸断されるなどして孤立した状態が続いていて、きょう自衛隊のヘリコプターを使った住民の救助活動が行われました。
午前11時ごろに撮影された映像では、沿岸部の施設の敷地内に自衛隊のヘリコプターが到着し、孤立した地域から救助された人たちが次々に降りてくる様子が確認できました。
住民たちはほっとした表情を浮かべていました。

約100人の高齢者が入所している気勝平町にある介護老人保健施設「百寿苑」です。
地震で窓やガラス扉が壊れたほか、床にも亀裂が入り、ふだん入所者が生活している2階部分が使えなくなりました。
このため、入所者に1階部分へ移ってもらいましたが、スペースが限られていることから、狭い部屋での生活を余儀なくされています。
夜は床にマットレスを敷いて寝起きしており、不足するマットレスを共有しながら身を寄せ合って生活しているということです。
また、電気は復旧しましたが、断水は依然として続いており、トイレに流す水は雨水をためたものを大切に使うなど、苦しい対応を迫られています。
一方で、100人ほどいる職員もほどんどが被災し、避難所から通う人や施設で寝泊まりする人も多く職員の疲労もたまってきているということです。
船本貴宏副施設長は「いまいちばん困っているのがおむつが少し足りなくなっているのかなというところですね。先行きはまったくわからないので、どこまで職員を継続して頑張ってもらえるかというのが全然見通しが立たないので、これからどうしていこうかというのは何も浮かばないですね」と話しています。

地震のあと、大規模な火災が発生した輪島市中心部。
「重蔵神社」は鳥居や灯籠が崩れたものの延焼は免れ、地震の翌日から備蓄していた米などを使って毎日、炊き出しを行っています。
炊き出しに協力する人の中には被災して避難所に身を寄せている人もいるということで、6日は約40人が集まりました。
6日に作った500個以上のおにぎりやみそ汁には近所の鮮魚店から提供されたカニやタイ、サケが入っていて、受け取った人たちは久しぶりの温かいご飯を味わっていました。