金沢市の住宅崩落現場で専門家が被害状況を調査

1日能登地方で最大震度7を観測した地震の際、金沢市では住宅地の斜面が崩れ、民家が全壊するなどの被害が出ました。
3日は、専門家が崩落現場を訪れ被害状況を調査しました。

今回の地震で、金沢市の田上新町では住宅地の斜面が崩れ、4軒の民家が斜面の下に落ちるなどして全壊しました。
きょうは、土砂災害が専門の東京農工大学の石川芳治名誉教授が田上新町の現場を訪れ被害状況を調査しました。
石川名誉教授は、阪神淡路大震災や熊本地震でも現地調査を行っていて、崩落現場と付近の衛星地図を見比べながら、民家がもともとあった位置を確認したり道路の亀裂の長さを調べたりして地面がどのように動いたか確認していました。
被害があった家の住人は当時、いずれも外出していてけが人はいませんでしたが、金沢市は、被害が広がるおそれがあるとして、田上新町の一部の32世帯89人を対象に避難指示を出しています。
石川名誉教授は「大きな地震のあとは地盤が緩み土砂災害が発生しやすい。ブルーシートが張ってあっても、雨が地面にしみこみ、さらに被害が拡大する危険もある。避難を進めるなど警戒が必要だ」と話していました。