中型イカ釣り漁船 水揚げは過去最低の見通し

石川県能登町の小木港を拠点にスルメイカ漁を行ってきた中型イカ釣り漁船の水揚げ量は、今シーズンは800トン台と過去最低になる見通しです。

小木港を拠点とする県内の中型イカ釣り漁船は、ことし6月以降、日本海でスルメイカ漁を行ってきました。
一部の漁船は、今シーズンの操業を終えていて、県漁協小木支所によりますと、今シーズンの小木港での冷凍スルメイカの水揚げ量は昨シーズンの4割ほどで、800トン台にとどまる見通しだということです。
これは、記録が残る昭和46年度以降、最も少なく、これまで最低だった4年前のシーズンの半分程度です。
小木支所は、北朝鮮や中国の漁船が日本の排他的経済水域である能登半島沖の好漁場「大和堆」周辺で違法な操業を行い、イカを乱獲しているため資源量が減ったことなどが要因とみています。
県漁協小木支所の秋脇元総務部長は「漁業者にとって厳しい状況です。政府には、日本の漁船が自由に操業できるようにしてほしいし、高騰する燃料費の補助もお願いしたい」と話していました。
県内の残りの漁船は、年明けも漁を続けるか検討中で、中には来年1月まで操業する船もあるということです。