児童養護施設で職員が子どもの口座から着服

小松市の児童養護施設で、職員が子どもの口座から30万円あまりを着服していたことが、関係者への取材でわかりました。
着服された金は弁済されましたが、施設は職員の処分を検討しています。

関係者によりますと、小松市の児童養護施設「育松園」で、11月にかけて、職員の1人が、入所している子どもの口座から、あわせて30万円あまりを着服したということです。
この施設では、親と離れて暮らす子どもたちの代わりに、児童手当などが入金される口座を管理していますが、11月、口座を確認していた別の職員が残高が減っていることに気づき、この職員に確認したところ、着服を認めたということです。
着服された金は、その後、すべて弁済されました。
施設は警察に連絡しましたが、これまでのところ、被害にあった子どもの側から被害届は出されていないということです。
職員は、現在は出勤していないということで、施設は処分を検討しています。
児童養護施設には、家庭の事情などが原因で親と暮らせない子どもたちが入所していますが、子どもの口座の管理に関して定められた指針はなく、全国では過去にも職員による横領事件が起きています。
施設は、NHKの取材に対し、「子どもたちや施設を応援してくれている人たちにとても申し訳ない思いです」と話しています。