かほく市のグループホーム 食事を約半分に減らす”虐待”

認知症の人などが入所していたかほく市のグループホームが、食事の量を半分ほどに減らす虐待にあたる行為をしていたとして、市はサービス事業者としての指定を取り消し、5年間の運営停止を求める行政処分を行いました。
市によりますと入所者は全員ほかの施設に移ったということです。

処分を受けたのはかほく市宇野気にある「内邦福祉会」が運営するグループホーム「一梅縁」です。
かほく市によりますと、この施設には認知症の人など20人ほどが入所していましたが、ことし5月に「食事の量が少ない」という通報を受けたことから立ち入り監査を行ったところ、施設の管理者の指示で入所者全員の食事を3食ともに半分ほどの量に減らして提供していたということです。
また、市が入所者の体重や健康状態を記した介護記録などの提出を求めたところ、虚偽の報告を行ったほか、身体の状況についても虚偽の回答をしたということです。
市は、食事を減らすのは虐待にあたる行為で、生命に危険を及ぼす重大な人格尊重義務違反があったとして、21日付けでサービス事業者としての指定を取り消し、5年間の運営停止を求める行政処分を行いました。
市によりますと入所者は全員ほかの施設に移ったということです。
NHKはグループホームに取材を試みましたが、回答を得ることはできませんでした。
かほく市は「今後、同様の事案が起きることのないよう、介護施設への指導を行っていく」としています。