北陸鉄道中間決算4期ぶり黒字も中長期的には減収減益の見通し

北陸鉄道のグループ全体の中間決算は4期ぶりに黒字となりました。
一方で、今後は人件費の増加などが見込まれることから、宮岸武司社長は「中長期的には減収減益になる見通しだ」としています。

北陸鉄道は、15日記者会見を開き、ことし4月から9月までの、グループ全体の中間決算を公表しました。
それよりますと、売り上げにあたる営業収益は、前の年度の同じ時期と比べプラス6.6%の55億3400万円でした。
最終的な利益は3億7200万円で、4期ぶりの黒字となりました。
新型コロナの5類移行にともなって、利用客が増加したことなどが要因だということです。
一方、鉄道事業だけを見ると、今期も7600万円の赤字でした。
北陸鉄道の鉄道・バス事業をめぐっては、車両の買い替えや人件費の増加に加え、燃料価格の高騰、人口減少による利用客の頭打ちが予想されています。
宮岸社長は、今後の見通しは不透明としたうえで「中長期的には減収減益になる見通しだ」として、厳しい経営環境にあるという認識を示しました。
また宮岸社長は、運転手を確保するために人事部に担当の部署を設けるほか、サービスの向上に向けて、県内全域でキャッシュレス化を進める考えを示しました。