シカなどの処理可能「ジビエカー」を一般公開 白山市 

白山市で14日、野生動物を食肉用に処理する施設がない地域でも、農作物への被害を防ぐために捕獲されたシカなどの処理ができるように開発された「ジビエカー」が一般公開されました。

白山市で14日、農作物などに被害をもたらすシカやイノシシを食肉として加工し「ジビエ」として活用するセミナーが開かれ、鳥獣害対策の自治体担当者や飲食店の関係者などが参加しました。
このなかで、セミナーを開催した日本ジビエ振興協会は狩猟などで捕まえた野生動物の内蔵と皮の処理や解体を、1台で可能にした移動式の処理施設となる「ジビエカー」をお披露目しました。
車の内部や外側には野生動物を吊り下げたり、固定したりするフックが取り付けられているほか、処理で出た汚水を貯めておく水回りの設備なども備えられています。
日本ジビエ振興協会の担当者によりますと、車体価格はおよそ1500万円ほどで、国の補助金などを活用することで、自治体や業者への導入を促していきたいとしています。
参加した福井県越前市の関係者は「費用対効果も考えると悩ましくはありますが、越前市ではジビエを提供する仕組みがないので、ジビエカーは魅力的です」と話していました。