北鉄の鉄道路線 「みなし上下分離」で議論

運行の継続に向けた方策が検討されている北陸鉄道の鉄道路線は、「みなし上下分離」と呼ばれる、線路の維持費用を沿線自治体が負担する方式などを候補に議論が進められることになりました。

慢性的な赤字となっている北陸鉄道の浅野川線と石川線をめぐり、金沢市や白山市などの沿線自治体は、運行の継続に向けた支援のあり方について検討を続けています。
これについて自治体や北陸鉄道などでつくる協議会で事務局を務める金沢市は、支援の具体的な候補として3つの案をあげ、議論を進めていく方針を示しました。
候補となるのは、沿線自治体が線路や車両を保有して維持管理まで担う「上下分離」、沿線自治体が線路や電気設備などの維持費を負担する「みなし上下分離」、沿線自治体が線路のある土地を譲り受けることで北陸鉄道の税負担を抑える「資産譲渡」の3つです。
自治体の負担を抑えつつ国からの補助が受けられることから、3つの案のうち「みなし上下分離」が有力な選択肢になるとみられます。
金沢市は今後、それぞれの案についての収支の試算を踏まえて関係機関と協議を進め、年内にもひとつの案に絞り込みたいとしています。