特殊詐欺事件”利用料金が未払い”60代男性950万円被害

金沢市の60代の男性が「サイトの利用料金が未払いになっている」などといううその電話を受けて、現金950万円をだまし取られ、警察は詐欺事件として捜査しています。

警察によりますと、ことし7月13日、金沢市の60代の男性のスマートフォンに、内閣府の職員を名乗る男から「インターネットサイトの利用料金が未払いだ」とする、うその電話があったということです。
電話では「スマホがウイルスに感染し、個人情報が流出していて、サイバー保険に加入すると示談金を補填できる」と言われ、男性は現金250万円を入れた荷物を、指定された場所に送ったということです。
その後、警察官を名乗る男から「内閣府の職員を詐欺で逮捕し、あなたも詐欺に関係したのか、口座の現金の調査が必要だ」などとする電話があって、700万円が入った荷物を指定された場所に送り、あわせて現金950万円をだましとられたということです。
男性はその後、返金されると聞いていた現金が戻らず、警察官を名乗る男とも連絡がつかなったことで、被害に気付いたということです。
警察によりますと、ことしに入り8月までに、県内で確認された特殊詐欺の件数は73件と、去年の同じ時期と比べ13件多く、被害総額も160万円多い1億6200万円あまりと、被害が急増した去年よりも深刻な状況となっています。
警察は、身に覚えのない電話やメールには応じず、警察や家族などに相談するよう呼びかけています。