家庭裁判所調査官の仕事学ぶワークショップ

事件に関わった少年や保護者から話を聞いて立ち直りに必要な方策などを検討する家庭裁判所調査官の仕事を学ぶワークショップが開かれました。

このワークショップは、家庭裁判所調査官についての理解を深め、進路として検討してもらおうと、金沢家庭裁判所が大学生や大学院生を対象に開きました。
参加したおよそ20人は、はじめに現職の調査官から説明を受け、心理学などを学ぶ2年間の研修を受けることや多角的に人を捉える力と責任感が求められることを学びました。
続いて野球の強豪校を中退した少年が万引きで逮捕されたという架空の事件について、なぜ犯罪にいたったのかを探るプロセスを体験しました。
参加者たちは、野球で挫折したことで生きがいを失いなげやりになっていたのではないかとか、優秀だった妹と比較して自己肯定感が下がっていたことが影響したのではないかなどと意見を交わしながら事件の背景について考えていました。
このあと、実際の調査を模したデモンストレーションも行われ、調査官がどのように家庭環境や心理状態を明らかにしていくのか、やりとりを見学していました。
参加した学生は「本で家庭裁判所調査官に興味を持ち目指すようになりました。実際の調査官は話を聞くのが上手で私も相手に心を開いてもらえる調査官になりたいです」と話していました。