個人からの寄付金 大きく増加の一方でトラブルも

個人から寄せられる寄付の金額はここ10年ほどで大きく増加した一方、中にはトラブルになるケースもあります。

NPO法人「日本ファンドレイジング協会」によりますと東日本大震災をきっかけに寄付の金額が増えていて、2020年には個人の寄付額の推計総額が1兆2000万円あまりと、調査を始めた2009年以降、最も多くなったということです。
最近ではふるさと納税やクラウドファンディングを通じて被災地に寄付をしたり、高齢者が遺言を残して遺産を寄付したりするケースが増えているということです。
「日本ファンドレイジング協会」は、「困っている人を助けたり社会に貢献したりする1つの手段として寄付をする人が増えている」と話しています。
一方で、寄付をめぐるトラブルも起きています。
国民生活センターによりますと、件数の統計は取っていないものの、寄付をした人の親族から、返金を求めたいという趣旨の相談が各地で寄せられているということです。
このうち近畿地方のケースでは、認知症の女性の娘から、「知らないうちに母親が知人の関わる団体に多額の寄付をしていたので返金を求めたいが方法がわからない」という相談が寄せられたということです。
国民生活センターは「寄付をする際には家族や周囲の人に相談し、団体の活動状況や資金の使い道も確認してほしい」と話しています。