北陸鉄道石川線 存続か廃止か 来月にも決定へ

北陸鉄道石川線の存続について議論する事業者や自治体などの協議会が開かれ、廃止してバスに切り替えても費用は同程度か、年間5億円あまり増加するという調査結果が報告されました。
協議会では、8月にも沿線の市長などが集まる別の会合を開き、存続か廃止かを決めるという方針が示され、異論は出ませんでした。

金沢市の野町駅と白山市の鶴来駅を結ぶ北陸鉄道石川線は、通勤や通学に利用されている一方高齢化などのため乗客が減り、赤字が続いていて、北陸鉄道や補助金を出している沿線の自治体などの協議会が存続について議論しています。
4日は、存続させた場合と廃止した場合の費用について専門の会社が調査した結果が報告されました。
それによりますと、存続させた場合、車両や変電所を更新する費用がかかり、年間4億7000万円あまりの投資が必要になるということです。
一方、鉄道を廃止してバスに切り替えた場合は道路が渋滞しないように新たな道路の建設などが必要になるとして、年間4億8000万円から最大で10億円の投資が必要になるとしています。
協議会では、この結果をふまえて、8月にも沿線の市長などが集まる別の会合を開き、存続か廃止かを決めるという方針が示され、出席者から異論は出ませんでした。
北陸鉄道の宮岸武司社長は「存続に必要な経費については自治体の助けを借りたいと思っています。地域の大事なインフラとして石川線を残していきたいという思いは変わりません」と話していました。