“マイナ保険証”をめぐるトラブル 県内でも相次ぐ 

マイナンバーカードと健康保険証が一体化したいわゆる「マイナ保険証」をめぐって全国で問題が起きています。
県内でもシステムを導入した病院で患者の情報が正しく反映されないなどのトラブルが相次いでいることが、「石川県保険医協会」の調査でわかりました。

マイナンバーカードと健康保険証が一体化した「マイナ保険証」。
今年度から医療機関には専用の読み取り機を設置することが義務づけられていますが、保険証に他人の情報が登録されたケースが、全国で7000件以上確認されるなど、トラブルが相次いでいます。
県内の医師や歯科医師でつくる「石川県保険医協会」は、6月、導入後のトラブルの有無などについて調査を行っています。
15日公表された中間結果では、システムを導入済みと回答した県内49の医療機関のうち、67パーセントにあたる33の医療機関が、「トラブルがあった」と回答しています。
トラブルの種類について複数回答で尋ねたところ、患者の情報が正しく反映されていなかったケースが51%、機器の不具合によって保険証の読み取りができなかったケースが21%などとなっています。
中には、患者が保険に加入しているのに「無効」とか、「該当資格なし」と表示され、診療の代金の全額が請求されてしまったケースが4件あったということです。
また、規模の小さな病院などにとって、システムの導入費用も大きな負担になっているということで、高齢の経営者が廃業などを検討しているケースもあるということです。
石川県保険医協会の三宅靖会長は、「トラブルへの対応など、業務への負担が大きすぎます。今は病院も患者も対応に右往左往しています」と話していました。