志賀原発 臨界事故から24年 「安全を誓う日」制定

石川県にある志賀原子力発電所で起きた臨界事故から6月で24年です。
北陸電力は、その後の隠ぺいも含めた一連の問題の教訓を語り継いでいくとして新たに「安全を誓う日」を定め、12日、式典を開きました。

式典は、志賀原子力発電所の敷地内で開かれ、約50人が出席しました。
このなかで、北陸電力の松田光司社長は「あの日を忘れず、安全と公正、誠実を追求する企業を目指して努力し続けます」と述べ、改めて再発防止への決意を示しました。
そして、教訓を語り継ぐために新たに設置し、「誓いの響き」と名付けた「わに口(ぐち)」を松田社長が打ち鳴らして、出席者全員で安全への誓いを立てました。
志賀原発では、24年前の1999年6月、定期検査のため停止していた1号機の原子炉内で出力を調整する制御棒が3本抜け落ち、核分裂が継続して起きる臨界状態となりました。
誤った手順で作業を行ったことによる事故でしたが、北陸電力は、国と自治体への報告を行わず、8年にわたってこの事実を隠ぺいしていました。
北陸電力は、若い世代を中心に当時を知らない社員が増えていることなどから、「安全と公正・誠実を誓う日」を新たに定めたということで、今後も教訓を語り継ぎ、再発防止に向けた取り組みを、将来にわたって続けていくとしています。