いじめへの適切な対応求め市に意見書 七尾市の父親

いじめへの適切な対応求め市に意見書 七尾市の父親

いじめを防ぐための自治体の方針があっても、学校や教員の不適切な対応で児童・生徒が苦しみ続けているとして、過去にいじめを受けた七尾市の生徒の父親が、市に対し、具体的で適切ないじめへの対応を示す新たな条例やガイドラインの制定を求めた意見書を提出しました。

意見書を提出したのは、過去に七尾市内の中学校でいじめを受け、高校進学後の現在も、当時を思い出し悩むことがあるという生徒の父親です。
父親によりますと生徒は部活動中に、ほかの部員から無視されるなどのいじめに遭い、七尾市が設置した第三者委員会の調査でも生徒へのいじめは認定されました。
しかし、父親は学校側のいじめに対する当初の認識のあやまりや、親と面談したあとに実施した加害生徒側に偏った形での聞き取り、教員間の情報共有の欠如など、不適切な対応があり、七尾市が設けているいじめ防止のための基本方針がほとんど機能していなかったと指摘しています。
その上で、教員は非常に業務が多く対応に限界があるとして、気軽に相談でき、客観的な立場で助言してくれる有識者を置くこと、学校であった実例なども記載しながら、いじめに対する具体的で適切な対応方法を示した新たな条例やガイドラインを制定することなどを要望しています。
意見書を提出した父親は「自分たちの子と同じ思いをする児童・生徒が出ないよう、対応を改善して欲しい」と話していました。
七尾市教育委員会は、今回の意見書を市長や議会に報告し、いじめへの対応に生かしていくとしています。