歴史的なJRの鉄道車両「オヤ31」 白山市の検査場に

その名は「オヤ31」。
85年前に製造され、このあと新潟県内で観光資源としての活用が期待されているJRの歴史的な鉄道の車両が、白山市の鉄道の検査場に姿を見せています。

白山市の鉄道の検査場「金沢総合車両所」に6日大阪から到着し今回、取材が認められた「オヤ31」というJR西日本の車両。
今から85年前の昭和12年に製造されました。
線路の周りのものと、列車が接触せずに走るため必要な空間=「建築限界」を測定するために平成16年まで運用されていました。
レーザーなどの測定技術が進歩したことから最近は出番がありませんでしたが、新潟県の鉄道会社が、テーマパークで走らせるなど観光資源としての活用を検討し、今回、JRから引き渡されることになりました。
オヤ31は、車両の側面から屋根にかけて100本近く備え付けられた「矢羽根」とよばれる木の棒で、車両のまわりの危険な障害物を検知していました。
車両の中は、壁一面に木が使われているほか今ではほとんど見かけない大きな丸型のストーブが設置されていて、歴史を感じさせる造りです。
「オヤ31」は、引き渡しの準備が整う来年1月以降までこの検査場に停め置かれることになっています。