難病「ALS」患者が金沢市の看護専門学校で特別講義
難病の「ALS」を患う女性が金沢市の看護専門学校で特別講義を行い、「わずかなサインを見逃さず看護にあたることが大切だ」などと思いを伝えました。
金沢市の「県立総合看護専門学校」で特別講義を行ったのは、全身の筋肉が動かなくなる進行性の難病「ALS」を患っている金沢市のタカ橋利子さんです。
看護師として総合病院などで勤務したタカ橋さんは、おととし10月にALSと診断され、体をほとんど動かすことが出来ません。
呼吸のため気管を切開し、声を発することができないタカ橋さんは、眼球を使ってパソコンに入力した文字を音声に変換する方法で講義に臨み「症状の進行が早く、好きな物を口から食べることも難しくなり、つらいです」と、苦しい胸の内を明かしました。
そのうえで生徒たちに対し「声が出ないALSの患者は顔の表情で、意思を伝えることがあるので、わずかなサインを見逃さず看護にあたることが大切だ」と思いを伝えていました。
授業を受けた生徒は「ALSの人は何もできないと思い込んでいましたが看護師としての知識や病気のことについて必死で私たちに伝えようとする姿に心を打たれました。患者の思いをしっかりと受け止められる看護師を目指します」と話していました。