世界的に珍しい「冬の雷」 金沢市で市民セミナー
世界的にみても珍しい石川県の「冬の雷」について、理解を深める市民セミナーが金沢市で開かれました。
金沢市で雷を観測する日数は、年間の平均でおよそ45.1日間と国内の観測地点で最も多く、このうち、11月から1月にかけて発生する「冬の雷」が最も多いなど世界的にみても珍しいことが研究者の間で知られています。
9日、理化学研究所の研究チームが石川県の雷について理解を深めてもらおうと金沢市でセミナーを開き、市民など30人あまりが参加しました。
このなかで、研究チームは雷の発生原因を突き止めるため金沢市民に機材を貸し出し調査に参加してもらう「シチズンサイエンス」と呼ばれる手法で研究を進めていることが紹介されました。
また、NHK金沢放送局の気象キャスター・池津勝教さんが「大気の状態が不安定」という気象予報の言葉は雷が発生する可能性を示すキーワードだと解説していました。
参加した40代の男性は「別の地域に住んでいたので北陸の雷には驚きました。今後は怖がるだけでなく興味を持って観察したい」と話していました。
理化学研究所の榎戸輝揚チームリーダーは「金沢の雷は世界的にも珍しく、今後も市民と協力して研究していきたい」と話していました。