奄美大島の新たな特産品に「海底熟成ワイン」の引き上げ

鹿児島県の奄美大島の新たな特産品として売り出そうと、海の中にワインを沈めておよそ半年間熟成させた「海底熟成ワイン」が、海底から引き上げられました。

奄美大島と加計呂麻島の間にある瀬戸内町の海底では、ことし1月下旬にワインを沈めて、水中の揺れなどを利用して熟成させて、「海底熟成ワイン」をつくる取り組みが進められてきました。

ワインが沈められてから半年ほどがたち、25日、ワインの引き上げ作業が行われました。

水深20メートルの海底に沈められたワインは、12本ごとに金属の枠にくくりつけられていて、漁業者たちが、船から垂らしたロープを使って引き上げていました。

この日は、赤、白、スパークリングの3種類のワイン、864本が引き上げられ、船の上には藻が生えたワインボトルがずらりと並んでいました。

この取り組みは、世界自然遺産に登録されている奄美大島の新たな特産品として売り出そうと、東京のPR会社が町や地元の漁協と協力して行っていて、引き上げられたワインは、来月15日からインターネットで販売されるほか、島内の飲食店で飲むことができるということです。

PR会社の代表取締役の森谷悠以さんは「地元の人たちからサポートをもらいながら実現することが出来ました。地元の活性化が何より大事だと思います。ワインを通じて、より多くの人に瀬戸内町の魅力を伝えて行きたいです」とコメントしています。