男の子に切りつけの疑いで逮捕の保育士 殺人未遂罪で起訴

鹿児島市の認定子ども園で、21歳の保育士が男の子を刃物のようなもので切りつけたとして逮捕された事件で、検察は28日、この保育士を殺人未遂の罪で起訴しました。

起訴されたのは、南九州市知覧町の保育士、笹山なつき被告(21)です。

起訴状などによりますと、今月7日、鹿児島市の認定こども園で2歳の男の子の首をカッターナイフで切りつけ、全治およそ1か月のけがを負わせたとして殺人未遂の罪に問われています。

保育士は警察の調べに対し、「けがを負わせたことは間違いないが、殺すつもりはなかった」と供述していたということです。

検察は認否について明らかにしていませんが、「関係証拠などから殺意が認められる」としています。

接見した弁護士によりますと、保育士は「仕事や人間関係で悩みを抱え精神的に追い詰められていた。子どもに対して感情が高ぶって思わず手が出てしまった」という趣旨の説明をしているほか「子どもに対して申し訳ないことをした。取り返しのつかないことをしてしまった」と話しているということです。

一方、認定こども園の代理人の弁護士によりますと、こども園では26日、弁護士や医師などでつくる調査委員会の初めての会合が開かれ、事件当時の詳しい状況について調べるため今後の方針などを確認したということです。

こども園は「被害に遭われたお子様と保護者の方の心身の回復を心から願っております。園児や保護者の皆様が安心して通えるよう、職員一同力を尽くしていきたいと考えています。園としては調査委員会で原因調査と再発防止策の検討を進めていきますが、今後、司法の場で真相が解明されることを願っております」とコメントしています。