相次ぐ警察官の不祥事 県警本部長「コロナ禍で把握できず」

警察官による相次ぐ不祥事について、鹿児島県警察本部の野川本部長は30日の県議会で、「コロナ禍で職員間のコミュニケーションがおろそかになり、事案の兆しを把握できていなかった」などと説明しました。
こうした説明に議員からは「納得できる県民は少ない」として、批判の声が相次ぎました。

鹿児島県警をめぐっては、刑事事件の当事者の個人情報が記された内部文書などを第三者に漏らした疑いや知人の女性の体を触るなどのわいせつな行為をした疑いなどで、ことし4月以降、あわせて3人の警察官が逮捕されるなど、不祥事が相次いでいます。

30日の県議会の代表質問で、一連の不祥事の要因について問われた県警察本部の野川明輝本部長は「コロナ禍など社会情勢の変化を受けて職員間のコミュニケーションがおろそかになり、事案の兆しを組織として把握できていなかった」と説明しました。

その上で、再発防止策については「職員間の良好な人間関係の構築により悩みなどを相談しやすい環境づくりに努めていく」などと述べました。

こうした説明について議員からは、「多くの個人情報が流出するなど、組織の根幹に関わる極めて重大でゆゆしき事態で、この答弁に納得できる県民は少ない」とか「県警の信頼は地に落ちたと言わざるえない」などと、批判の声が相次ぎました。

その上で、事件の経緯などについて全容を明らかにするとともに、実効性のある再発防止策を求める意見が出されました。