「H3」3号機に搭載される地球観測衛星「だいち4号」を公開

来月打ち上げられる予定の日本の新たな主力ロケット「H3」の3号機に搭載される地球観測衛星「だいち4号」が、25日、種子島宇宙センターで報道陣に公開されました。

公開されたのは、JAXA=宇宙航空研究開発機構と三菱電機がおよそ320億円をかけて開発した地球観測衛星「だいち4号」です。

重さはおよそ3トン、太陽光パネルなどを展開すると、高さ10メートル、横20メートルの大きさです。

夜間や悪天候でもおよそ3メートルの高い解像度で地表を観測でき、現在運用中の「だいち2号」に比べて、一度に観測できる地表の幅を最大で4倍の200キロ、観測頻度を5倍に増やし、災害時の被害状況の把握や火山活動に伴う異変の迅速な発見などに役立てられる計画です。

H3ロケットは、去年、初号機が打ち上げに失敗して搭載していた「だいち3号」を失いましたが、対策を講じてことし2月、2号機が初めて打ち上げに成功しています。

「だいち4号」を搭載した「H3」の3号機は、来月30日に種子島宇宙センターから打ち上げられる予定です。

衛星を開発したJAXAの有川善久プロジェクトマネージャは、「だいち4号では、観測幅や頻度を向上することで、災害が起こる前に異変を早期に発見することが期待されます。打ち上げまで準備を万端に整えて行きたいと思います」と話していました。