姶良 乳児死亡からまもなく1年 再発防止策を指導

去年、姶良市の保育園で、生後6か月の女の子がすりおろしたりんごを食べたあとに死亡した事故を受け、再発防止に向けて市内の保育施設などの関係者を集めた会合が開かれ、市の担当者が食事を提供する際の注意点などについて指導しました。

姶良市の認可保育所では去年4月、生後6か月だった女の子がおやつとして出されたすりおろしりんごを食べたあと、窒息状態になって意識不明の重体となり、40日後に亡くなりました。

女の子が亡くなってからまもなく1年となるなか、姶良市は15日、市内にあるおよそ50の保育施設や幼稚園の関係者を集めて再発防止に向けた会合を開き、およそ80人が出席しました。

会合では、市の担当者が、保護者との連携を密にして離乳食や食生活に関する情報を共有することや、りんごなど詰まりやすい果物は離乳食が終わる時期までは加熱して提供するとした国のガイドラインを順守することなど、市の検証委員会がことし3月に報告書で提言した再発防止策について指導しました。

そして、検証委員会が事故を受けて作成した食事を提供する際の注意点をまとめたチェックシートなどを活用し、安全管理を徹底するよう呼びかけていました。

参加した姶良市の保育園の栄養士は「事故を受けて、危ないとされる食材は与えないようにしている。チェックシートで自分の意識が見直せるので活用したい」と話していました。

市は今後、保育士や栄養士への研修を継続して行うとともに、離乳食の提供に関する市独自のガイドラインを作成するなど、再発防止に向けた取り組みを進めることにしています。