鹿児島市「火山防災専門官」に京都大 井口正人名誉教授起用へ

来年度、鹿児島市が市区町村として初めて設置する「桜島火山防災研究所」の活動内容を中心的に検討する市の新しいポストの「火山防災専門官」に、桜島の火山活動に詳しい京都大学の井口正人名誉教授が起用されることが関係者への取材で分かりました。

鹿児島市は来年度、市区町村としては初めて火山防災に特化した研究所として「桜島火山防災研究所」を設置する予定で、組織構成や研究内容などを決める「火山防災専門官」という課長級の新しいポストを危機管理課の中に設けることにしています。

そして、採用の手続きを進めた結果、先月末で京都大学を退職した、火山活動研究センターの前のセンター長で名誉教授の井口正人氏を起用することを決めたことが、関係者への取材で分かりました。

井口氏は65歳。

昭和56年に桜島のふもとにある京都大学の火山観測所に赴任して以降、40年あまり観測や研究を続けてきました。

また、大規模噴火への備えのあり方など自治体への助言などを通して防災対策にも力を入れてきました。

着任は、ことし6月1日の予定で、市は、井口氏を起用することで研究所の設置に向けた動きを加速させるものとみられます。