口之島沖タンカー座礁 所有会社の別のタンカーが先月にも事故

今月16日、十島村の口之島で韓国船籍のタンカーが座礁した事故で、このタンカーを所有する会社では、別のタンカーが、先月、山口県下関市の六連島の沖合で転覆し9人が死亡、1人が行方不明となった事故を起こしていたことが捜査関係者への取材で分かりました。

今月16日、韓国船籍のケミカルタンカー、「KEOYOUNG PIONEER」(キョヨン・パイオニア)が十島村の口之島から北西におよそ5キロの海上で座礁し、航行できなくなりました。

タンカーに乗っていたインドネシア人や韓国人などの乗員あわせて14人は、近くを航行していた小型船に救助され、けがはありませんでしたが、燃料とみられる油の流出が確認されました。

捜査関係者によりますと、このタンカーを所有していたのは、韓国に本社を置く「KEO YOUNG SHIPPING」(キョヨン・シッピング)という会社で、この会社が所有する別のケミカルタンカーが、先月下旬、山口県下関市の六連島の沖合で9人が死亡、1人が行方不明になっている転覆事故を起こしていたことがわかりました。

一方、口之島沖の事故について、鹿児島海上保安部は、適切な進路を取らなかったことが座礁した原因だとして、22日、62歳の韓国人の船長を業務上過失往来危険の疑いで鹿児島地方検察庁に書類送検しました。

海上保安部によりますと、韓国人の船長は、容疑をおおむね認めているということです。