鹿屋市の老人ホーム 5件の虐待を認定 入所者の裸を撮影など

鹿屋市の老人ホームで女性入所者の裸を職員がスマートフォンで撮影したり、入所者が乗った車いすを前輪を浮かした状態で押したりするなど、市から5件の虐待があったと認定されていたことがわかりました。

虐待があったと認定されたのは、鹿屋市の社会福祉法人永生会が運営する特別養護老人ホーム「慈恵園」です。

施設側の説明によりますと、虐待は内部告発を受けて去年11月に鹿屋市から受けた監査で指摘されたもので、去年5月から10月にかけて2人の職員がいずれも認知症の4人の入所者に対して行った5件が虐待と認定されたということです。

具体的には、女性入居者の裸をスマートフォンで撮影して同僚に送ったこと、入所者の車いすの前輪を浮かした状態で押したこと、認知症の入所者が戻れないよう部屋の前に台車を置いたなどです。

慈恵園は市から改善計画書の提出を指導され、今月すでに提出したということです。

園には現在59人が入所していて、被害者の家族には個別に謝罪しましたが、21日にもすべての入所者の家族を対象に説明会を開くということです。

運営する社会福祉法人の理事長で慈恵園の萩原利恵子施設長は、「あってはならないことで、今後はこういうことが無いように信頼を回復していきたい」としています。