口之島沖 タンカー座礁事故 油流出も沿岸への漂着確認されず

16日夕方、十島村の口之島沖で、韓国船籍のタンカーが座礁した事故で、第10管区海上保安本部によりますと、燃料と見られる油が流出しているものの、島への漂着は確認されていません。
タンカーは自力での航行ができない状態で、船会社などが今後の対応を検討しているということです。

16日午後4時ごろ、韓国船籍のケミカルタンカーが、十島村の口之島から北西におよそ5キロの海上で座礁し、航行できなくなりました。

タンカーに乗っていたインドネシア人や韓国人などの乗員あわせて14人は、近くを航行していた小型船に救助され、全員けがはありませんでした。

第10管区海上保安本部によりますと、タンカーの周辺では燃料と見られる油が流出していて、17日午前中、ヘリコプターで上空から確認したところ、油は座礁した地点から東の方向に拡散しているということです。

一方、口之島のほか、北東にある屋久島や種子島の沿岸への漂着は確認されていないということです。

またタンカーには、ナイロン繊維などの原料となる「シクロヘキサン」という化学物質およそ2900トンが積まれていましたが、現時点で海への流出は確認されていません。

タンカーは暗礁に乗り上げて自力での航行ができない状態で、船会社がサルベージ会社と今後の対応を検討しているということです。