特攻隊員を見送った女学生の日記など企画展 南九州市知覧町

特攻作戦が始まってから79年となるのにあわせて、南九州市の知覧特攻平和会館では、特攻隊員を見送った地元の女学生の日記などを展示する企画展が始まりました。

南九州市の知覧町には、太平洋戦争末期、陸軍の特攻基地が置かれ、この基地から飛び立った439人の若者が命を落としました。

特攻作戦が始まってからきのうで79年となり、基地の跡地に建つ知覧特攻平和会館では「女学生が見た戦争」と題した企画展が始まりました。

会場では、地元の女学生たちが勤労奉仕として特攻隊員の食事の準備をしたり、出撃する特攻機を見送ったりする様子を記録した写真が展示されています。

このほか、女学生が残した日記も展示されていて、特攻隊員を見送った時の心境について「一生懸命お別れのさくら花を振るとにっこり笑った。何時か目には涙が溢れ出ていた」などとつづられています。

企画展に子どもと一緒に訪れた40代の女性は「世界情勢が不安定な中、平和にどのように向かっていけば良いか次世代の子どもたちに考えてもらいたい」と話していました。

知覧特攻平和会館の羽場恵理子学芸員は「生徒たちが戦争によって思うように勉強ができなかったことを知ってもらい、平和とは何なのかそれぞれが考えてほしい」と話していました。

企画展「女学生が見た戦争」は7月18日まで開かれています。