火災で運休続くフェリー 十島村がことし5月の運転再開目指す

去年12月、十島村の悪石島沖を航行中に火災が発生し運休が続いている「フェリーとしま2」について、村はことし5月の運航再開を目指していることを明らかにしました。
一方で、長期間の運休に伴い生活物資の輸送が滞るなど住民生活への影響も広がっています。

「フェリーとしま2」は、鹿児島市や奄美大島と十島村の島々を結ぶ唯一の公共交通機関で、週2便運航していましたが、去年12月、悪石島沖を航行中に機関室で火災が発生し現在も運休が続いています。

フェリーは鹿児島港の南ふ頭で修理を進めていて、十島村は、ことし5月の運航再開を目指していることを明らかにしました。

十島村は、村の観光船や海上タクシー、それに三島村の「フェリーみしま」を手配し、県本土などとを結ぶ代わりの交通手段としていますが、「フェリーみしま」については天候不良などの影響でこれまでに3回しか運航できていないということです。

こうした中、長期間の運休により輸送力や利便性が低下し島の観光業や住民生活への影響も広がっています。

このうち、十島村の口之島で民宿を営む肥後栄男さんによりますと、フェリーの運休前に入っていた工事関係者や観光客の宿泊の予約はほぼキャンセルになったということです。

肥後さんは「商店は品薄で冷凍食品や野菜は品切れも多い。海上タクシーで屋久島経由で県本土の病院に行ったが、揺れが大きく子どもなどは乗れないと感じた。島民全員が本当に困っているので早く運航再開してほしい」と話していました。