肥薩おれんじ鉄道 全市町村が最大7億円の財政支援決める

経営難が続く「肥薩おれんじ鉄道」に対して、県内43のすべての市町村は、5年間で最大7億円の財政支援を決めました。
一方で、今回の措置を最後に「一切支援は行わない」ことを条件としています。

鹿児島県と熊本県を結ぶ第3セクターの「肥薩おれんじ鉄道」は、2004年の開業以来経常赤字が続いていて、県内43のすべての市町村で作る県市町村振興協会は、昨年度までの10年間で、あわせて10億円余りの財政支援を行っていました。

この支援が昨年度で期限を迎えたため、県と薩摩川内市などの沿線の3つの市は、今後も継続した支援が必要で、県全体も貨物輸送で恩恵を受けているとして、県市町村振興協会に対し追加の支援を要請していました。

これを受けて協会は、宝くじの収益を積み立てた基金を活用し、今年度からの5年間で最大7億1900万円の財政支援を決めました。

一方で、今回の措置を最後に「一切支援は行わない」ことを条件としています。

支援について、塩田知事は「いろんな意見があるなかで、今回協力していただけるのはありがたい。肥薩おれんじ鉄道の経営改善、安定的な運営に県としても努める」と話しています。