フェリー火災から1週間 再開の見通し立たず

去年の年末、悪石島沖を航行中に火災が発生し運航ができなくなっている「フェリーとしま2」は、発生から5日で1週間となりますが、再開の見通しは立っておらず、十島村は、代わりとなる船を探すなどの対応を続けています。

「フェリーとしま2」は、先月29日、悪石島沖を航行中に機関室で火災が発生し、乗客乗員あわせて29人にけがはなかったものの、フェリーは航行できなくなり、鹿児島港のふ頭に接岸されています。

ふ頭では、4日午後、民間の会社の担当者らが、フェリーから降ろされたままになっていた脱出用のはしごを手作業で取り外し、トラックに運ぶ様子などが見られました。

「フェリーとしま2」は、鹿児島市と奄美大島を行き来する定期船で、航路の途中にある十島村の島々を結ぶ唯一の公共交通機関です。

十島村によりますと、今後の運航について、6日までの往復の便は欠航し、今月7日の夜に鹿児島市を出発する便は別のフェリーを借りて運航する予定です。

発生から5日で1週間となりますが、これ以降の便の確保や、修繕を終えて再開する見通しは今のところ立っていないということです。

十島村の肥後正司村長は「今は修繕と、代替船の確保の準備に取り組んでいる。代わりの客船がないかを調べていて、貨物船は仮押さえをした。代替船で対応する場合には、最低でも週1便は確保する方向で努力したい」と話していました。