瀬戸内町で整備検討の自衛隊港湾施設のボーリング調査始まる

鹿児島県奄美大島の瀬戸内町で整備が検討されている自衛隊の新たな港湾施設について、27日からボーリング調査が始まったことが防衛省への取材でわかりました。

防衛省は、南西地域での輸送や補給の基盤を強化する必要があるとして、瀬戸内町の古仁屋港近くの須手地区で新たな港湾施設の整備を検討しています。

こうした中、地質を調べるためのボーリング調査に27日着手したことが防衛省への取材でわかりました。

調査は海上の15か所、陸上の3か所で、来年1月ごろまで行われ、防衛省は、この結果も踏まえて具体的な整備計画を立てる予定です。

港湾施設の完成時期は未定ですが、自衛隊の大型艦艇が接岸できる岸壁のほか、燃料タンクや倉庫などの設置も検討していて、今年度の国の予算にはボーリング調査などの適地調査として6億円が計上されています。

防衛省は、南西地域の離島などに部隊や装備を速やかに運べるようにするため、船舶専門の輸送部隊「海上輸送群」を来年度末までに新設することにしていて、防衛省関係者によりますと、港湾施設には「海上輸送群」の輸送船が配備され、ほかの島への輸送拠点として使われる可能性もあるということです。

防衛省によりますと、調査は、当初、先月下旬から開始する予定でしたが、手続きに時間がかかったため1か月ほど遅れたということです。