サツマイモの害虫 県内で初確認 県が注意呼びかけ

サツマイモなどの植物に寄生し、被害をもたらす害虫、「ムツスジアシナガゾウムシ」が鹿屋市と志布志市、それに大崎町のサツマイモ農場で相次いで見つかり、県が注意を呼びかけています。
この害虫が県内で確認されたのは初めてです。

「ムツスジアシナガゾウムシ」は体長9ミリほどで、中東から東南アジアにかけて広く生息しています。

県によりますと、先月27日、鹿屋市のサツマイモ農場から報告があり、県が詳しく調べたところ、ムツスジアシナガゾウムシであることが分かりました。

県がさらに周辺の地域でも調査したところ、報告があった農場以外にも鹿屋市、志布志市それに大崎町のあわせて5つの農場で相次いで確認されました。

ムツスジアシナガゾウムシは、主にサツマイモの葉を食べ、商品として出荷される実の部分への被害はないと報告されています。

一方で、幼虫がつるの中に寄生すると生育不良につながるということで県は被害が確認された部分の処分を進めるとともに、農作物の管理に注意を呼びかけています。

国内でムツスジアシナガゾウムシが確認されたのは6年前の奈良県に次ぐもので鹿児島県では初めてだということです。

県病害虫防除所は侵入経路は不明とした上で、「ムツスジアシナガゾウムシは雨が少ない年に発生が多いとされ、ことし8月以降の小雨と高温が発生条件に重なったのではないか」としています。