鹿児島 出水市で鳥インフルエンザウイルス検出 今季初

国内最大のツルの越冬地の鹿児島県出水市で、野鳥のねぐらの水から、高病原性の鳥インフルエンザウイルスが検出されました。
県内で、今シーズン検出されたのは初めてです。

鹿児島県によりますと、今月6日、出水市でツルやカモなどの野鳥のねぐらで採取された水から、致死率の高い高病原性の「H5N1型」の鳥インフルエンザウイルスが検出されました。

県内で高病原性の鳥インフルエンザウイルスが検出されたのは今シーズン初めてで、全国では北海道や宮城県に続いて8例目です。

これを受けて環境省はウイルスが検出された地点から半径10キロの範囲で野鳥の監視を強化することにしています。

県は緊急の対策本部会議を開き、大塚副知事が「養鶏は県の基幹産業であり、農場への侵入は絶対に防がなければならない」と塩田知事のメッセージを代読し、強い危機感を示しました。

県によりますと、▽先週、出水市で回収された死んだ2羽の野鳥は簡易検査の結果いずれも陰性で、▽10日、検出された地点から半径3キロ以内にある11の養鶏場で行った立ち入り検査では、ウイルスへの感染が疑われる事例は確認されなかったということです。

県は、野鳥の排泄物などに触れた場合は手を洗い、死んだ野鳥を発見した場合は、県や市町村に速やかに連絡するよう呼びかけています。

鳥インフルエンザをめぐっては、昨年度、過去最多の13例が発生し、およそ137万羽のニワトリが処分されています。