県内 2つのハローワーク AED2年から数か月以上点検せず

心臓の動きを正常に戻すために電気ショックを与える「AED」をめぐり、県内の2つのハローワークが、毎日必要な点検を行っていなかったことがわかりました。

総務省九州管区行政評価局は、国の出先機関に設置されているAEDの管理状況を把握するため、ことし4月から今月まで、鹿児島を含む九州5つの県の30か所を調査しました。

その結果、県内では、鹿児島市の「ハローワークかごしま」と出水市の「ハローワーク出水」に設置されているそれぞれ1台のAEDについて、適切に点検が行われていなかったことがわかりました。

点検は、厚生労働省の通知に基づき毎日行うことになっていますが、「ハローワーク出水」では少なくとも2年以上、「ハローワークかごしま」では少なくとも数か月以上、行っていませんでした。

また、AEDの場所がインターネットで検索できる「全国AEDマップ」について、2つのハローワークの分は表示されていませんでした。

適切に表示するには、AEDの設置者がマップを作成している団体に一定期間ごとに報告する必要がありますが、ハローワーク側がこの報告をせず情報が削除されてしまったということです。

総務省によりますと、2つのAEDは利用実績はありませんでしたが、適切に管理するよう指導したということです。

総務省は、今回の調査対象になっていない別の出先機関のAEDでも、適切な管理が行われていない可能性があるとして、厚生労働省に対し改善を求めています。